Japanische Klassiker mit Furigana
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つめ
探偵クラブ 烙印
大下 宇陀児
Lesen Sie 探偵クラブ 烙印 (つめ) von 大下 宇陀児 (おおしたうだる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.509 Zeichen · 103 Bildschirme
選びに選んで、自分が最も凶い機会を掴んだことをはっきりと知った。見る見る、足下の床が崩れ落ちて、自分は、暗い深淵へ真逆様に墜落して行くように思われた。
懼れていた、予期以外のことが、唐突に起ってしまったのである。
「駄目だぞ、落着け。恐ろしい瀬戸際にいるのだぞ」
彼は自分で懸命にそう言聞かせた。
が、今大変な破目に立至ったことを思えば思う程、自分でも分る位に狼狽て始めた。
反対に俵弁護士は、益々ゆっくりと喋り出した。
「で、そんな事情になって来ましたので、私も考え方を変えざるを得ませんでした。そのうちには、医者がマミイの爪を調べましてね、幸いここには必要な器具がすっかり揃ってはおりましたし、結局は、マミイの爪に菌が少しも附着していないということが分ったんです。私がそれからどうしたと思いますか?」
「分りませんよ、僕には」
無愛想にこういって、沖野は俵弁護士から顔をそむけるようにした。
「オヤ、どうしました。大変に気分がお悪いようですが」
「いえ、な、なんともないです」
「ああ、そうですか。じアもう少しお話しを致しましょう。そこで私がふと思出したことがあったのでした。