Japanische Klassiker mit Furigana
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しなまいのふくろ
支那米の袋
夢野 久作
Lesen Sie 支那米の袋 (しなまいのふくろ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.357 Zeichen · 50 Bildschirme
だからコンナに惚れちゃったのよ。……イイエ……ちっともトンチンカンな話じゃないの。妾、そんなに酔ってやしないわよ。カニャックなんかイクラ飲んだって管なんか巻きやしないから……その訳はこうなのよ。まあお聞きなさいったら……トンチンカンでもいいからサア……。
あんたはツイこの頃来たんだから知らないでしょうけども、この間、此浦塩を引き上げて行った亜米利加の軍艦ね。あの軍艦の司令官の息子でヤングっていうのが、その男なのよ。……ええ……司令官と同じにヤングっていってね。名前だか苗字だかわからないけど、只そういっていたの……そうネエ。年は三十だって云っていたけど、あんたと同じ位に若く見えたわ。六尺位の背丈けの巨男でね。まじめな、澄まアした顔をしていたわ。あの軍艦の中でも一等のお金持ちで、一番の学者だって、取り巻きの士官や水兵さん達がそう云っていたから本当でしょうよ。もっとも学者だっていうけど、あんたと違って歌も知っているし、音楽も出来るし、お酒はいくら飲んでも平気だし、ダンスでも賭博でも、あんたよりズット巧かったわ……それからもう一つ……お話がトテモ上手だったの。