Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶんしのせいかつ

文士の生活

夏目 漱石

Lesen Sie 文士の生活 (ぶんしのせいかつ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.660 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

此家は七間ばかりあるが、私は二間使って居るし、子供が六人もあるから狭い。家賃は三十五円である。家主は外との釣合があるから四十円だと云って呉れと云って居るが、別に嘘を云う事もないと思って、人には正直に三十五円だと云って居る。家主が怒るかも知れぬ。地坪は三百坪あるから、庭は狭い方では無い。然し植木は皆自分で入れたのだから、こんな庭の附いている家としたら、三十五円や四十円では借りられないだろう。植木屋と云うものは勝手なもので、一度手入れをさせたら、こっちで呼ばないのに、時々若い者を連れて仕事にやって来る。物の一月余りもこちこち其処辺をいじって居る事がある。別に断わるのも妙だと思って、何とも云わずに居るが、中々金がかかる。

私はもっと明るい家が好きだ。もっと奇麗な家にも住みたい。私の書斎の壁は落ちてるし、天井は雨洩りのシミがあって、随分穢いが、別に天井を見て行って呉れる人もないから、此儘にして置く。何しろ畳の無い板敷である。板の間から風が吹き込んで冬などは堪らぬ。光線の工合も悪い。此上に坐って読んだり書いたりするのは辛いが、気にし出すと切りが無いから、関わずに置く。