Japanische Klassiker mit Furigana
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いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
Lesen Sie 文藝別冊[総特集]岡本綺堂 (いけぶくろのかい) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.671 Zeichen · 149 Bildschirme
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三津平 なにしろ飛んでもないことになったものだね。
五助 どうしてこんなことになったのか、夢のようでさっぱり判らねえ。
三津平 わっしにも判らねえ、どうも不思議だよ。魔がさしたのかも知れねえぜ。
(下のかたの襖をあけて、和泉屋の主人与兵衛、四十七八歳、あわただしくいず。)
与兵衛 もし、せがれがどうしました。
伊之助 思いもよらないことが出来して、みんなも呆気に取られているばかりです。
与兵衛 一体どうしたというのだ。
(与兵衛は角太郎のそばに寄りて覗く。)
与兵衛 これ、角太郎。急病でも起ったのか、これ、角太郎……。どうしたのだ。
(角太郎は答えず、ただ唸っている。下のかたより和泉屋の女房おさき、あわてていず。)
おさき 今夜の六段目は大変に出来がよかったと云って、みんなも感心して見ていたら、中途から角太郎が急に倒れたのでびっくりしました。(与兵衛に。)どこが悪いのですえ。
与兵衛 ただ苦しそうに唸っているばかりで判らないのだ。(庄八に。)おい、こりゃあどうしたのだね。
庄八 へえ。(他の人々と顔をみあわせる。)
おさき (のぞく。)おお、大変に血が流れているようだが……。