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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

「え、すこしね、込み入った事情がありましてね。」

「しかし変ですね。」

主婦は造花の道具部屋の前に立ちながら、ふと、

「こんな事を言っては何んですが、言い争いをなすったとすると……」主婦は喉が乾いたようにがくがくさせた。

「それに鬱いでいらしったんですか、へいぜいから陰気な方でしたか知ら?」

「いくらかその方ですね。」

主婦はとにかくこの部屋を見ましょうと言った。

「ちょうど此処はあなたのお部屋の下にあたります。」

そう又言ったが、松岡は胸さわぎで、わくわくして部屋の戸があけられなかった。主婦はいきなり襖の戸をあけたが、中はしんとして別に異常もなかった。松岡はほっとして思わず言った。

「あいつ、短気なことをしやしなかったかと、この部屋を覗くまで安心ができませんでしたよ。それにしても一たい何処へ行ったんだろう、下駄を穿き違えたものらしいんですね。」

「そう思うより外に考えようはありませんね、どこにも居らっしゃらないとしますとね。」

松岡は欠伸を一つした。

「やすみましょう、莫迦々々しい。」

「でも、ようございました。もしものことがあったりしますとあとが厭でございますからね。