Japanische Klassiker mit Furigana
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme
」
「こわいようね。わたしあれを見ていると誰かがいてお砂糖を振り撒いているような気がするわ。」
お俊は微笑って、「もう、じきにこちらも雪になるかも知れない。」と言った。
二人は自家の門の前まで来たとき、また、言い合したように立ち止った。向岸に学校がえりらしい子供が一人、道草をしながら歩いて行った。きよ子はそれを凝乎と見送っている。お俊も目のやり場がなく同じい視線を凝らしていた。ふたりは期せずして何かを思いあててお互いがそれの心持を隠し合っているらしかった。ふたりは家の中へ這入ったが、きよ子だけ何時の間にか又門の前へ出て佇んでいた。
「ああ、又か?」
お俊はそのうしろ姿を見ながら呟やいて、己れも亡くした子供のことでどうかすると居耐らない気もちを刺戟されながら、ぼんやり玄関へ出た。まるで絶えず目に見えぬものに静かに呼ばれているような気がしてならなかった。その子供は雨もふらないのに田舎の子供らしく傘をひろげ、末枯れた崖の岸を歩いて行った。風があると見え崖の草は葉裏を波がしらのように白く捲き返しながらいた。
「お前、何をそんなに見ているの、すこし寒いじゃないか?」