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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

」

二人はまた黙ってしまった。食事はすんだが話をするでもなし、しないでもなしと云うような時間がみごもるように重くるしくなって来ていた。……私はそれがほとんど随所で全くフイにいつでも歩いている童子の、定まらない足もとを見ることができた。机のわきでも電車に乗っているときも、そうして外からかえってきたときに出てくる女の肩の上にも、晩はわたしのすぐそばにも睡っているように思われた。

それが何事にもそのようであるように、私はこころでいつもきれぎれな話をせずにいられなかった。も一つは日を経るにしたがって童子は四歳にも五歳にもなり、脣もとが締まって耳にも紅みがよけいにさして来たのである。そういう歳をとってゆく童子の顔は、やはり不良い蒼い色はしていたが、したしそうによく綾して微笑ったときそのままな姿でいたのである。わけても鳥籠の下に、いつも妻や夏に抱かれては覗いていたように、私は机のわきから立って、よくその赤い朱塗りの鳥籠をのぞいた。そこに小鳥のために入れられた水壺が、わずかばかり冷たそうな色をたたえ、そらのうすい色をうつしていた。それを私と同じように童子の顔がさしのぞき、すばやい小鳥の羽掻きをながめていた。