Japanische Klassiker mit Furigana
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うきふね
文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集
泉 鏡花
Lesen Sie 文豪怪談傑作選・特別篇 鏡花百物語集 (うきふね) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.938 Zeichen · 67 Bildschirme
「気をつけねえじゃいられねえや――もし、徽章を着けていなさるからには世話人だね、肝煎だね。この百二三十も頭数のある処へ、庭へ上り下りをするなり、その拵えものを見に行くなりに、お前さんたちが穿いて二足、緒の切れた奴が一足、たった三足。……何、二足片足しかねえと云うのは何う云う理合のもんだね。」
「何うも相済みません。ですが、唯今は、ほんのこれは内々の下見なので。……後に御披露の上、皆さんにおいでを願う筈に成っています。しかし、それとても、五人十人御一所では……甚だ幼稚な考えかも知れませんが、何の凄味も、おもしろみもありません。……お一人、せいぜいお二人ぐらいずつと思いまして、はきものの数は用意をしません。庭を御散歩なさいますなら、下足をお取りに成って……御自由に。――」
「あら、一人ずつで行くの、可恐いわね。」
と、傍ぎきして、連らしいのに、そう云った頸の白い女がある。
「何が可恐いものか。へん、俺がついてる。」
その連でもないのに、坊主は腕まくりをして、陽木棍で膝を敲いて出しゃ張った。
「坊主、一言もありませんな。」
植込を低う抜けながら、真三が言った。