Japanische Klassiker mit Furigana
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みすじまちかいわい
斎藤茂吉随筆集
斎藤 茂吉
Lesen Sie 斎藤茂吉随筆集 (みすじまちかいわい) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.559 Zeichen · 37 Bildschirme
それからずっと歳月が経って、私の欧羅巴から帰って来た大正十四年になるが、火難の後の苦痛のいまだ疼ずいているころであったかとおもうが、友人の一人から手紙を貰った中に、「ぽん太もとうとう亡くなりました」という文句があった。そしてこの報道は恐らく新聞の報道に本づいたものであったろうとおもうが、都下の新聞では先ず問題にするような問題にはしなかったようである。それで私も知らずにいたし、その報道の切抜なども持っていない。恐らく極く小さく記事が載ったのではなかっただろうか。
昭和十年になって、ふとぽん太のことを思いだし、それからそれと手を廻して友人の骨折によってぽん太の墓のあるところをつきとめた。墓は現在多磨墓地にある。
昭和十一年の秋の彼岸に私は多磨墓地に行った。雨のしきりに降る日で事務所で調べるのに手間どったがついにたずね当てることが出来た。墓は多磨墓地第二区八側五〇番甲種で、墓石の裏には大正十四年八月一日二代清三郎建之と刻してある。この二代鹿島清三郎氏は目下小田原下河原四四番地に住まれているはずである。此処に合葬せられている仏は、鹿島清兵衛。慶応二年生。