Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme

Aozora Bunko

「取調べてまいりました」

と、報告に来る。

懐紙をとって、そっと、額の汗へあてがいながら、信長はうしろへ、

「もうよい」

と、いってすぐ、

「どうだった。坊主どもの申し立ては」

「なかなか実を吐きませんので、手をやきました」

「さもあろうず。寺籍はどこに属する者か」

「ひとりは長嶋の長円寺」

「やはりそうか」

「二名は、性懲りもない、叡山の僧であります。もう一名は、三好の残党で、法体はしておりましたが、僧ではありません」

「より集まりか。――類と類だな」

「首魁の長円寺の坊主は、さすがにいかに叩いても、そら嘯いて口をあかず、三好の残党も、泥を吐きませんので、叡山の二名を、べつにして、拷問してみましたところ、すべてを白状いたしました」

「そうか。ふふム……おもしろいな、同じ坊主でも、そうちがうか」

「この初夏を期し、かねて領民をまどわしておいて、御城下の各所に火を放ち、一揆を煽動しておいて、北からは浅井、朝倉の兵を呼び、南からは長嶋の一向宗徒を糾合し、石山本願寺の門徒兵や、叡山や、また畿内の三好、その他の残党もあつめ、一挙に、岐阜を葬らんという企謀をめぐらしておるとのことにございます」