Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme

Aozora Bunko

「まだ何も聞いてはおりませぬ。すぐこれへ伺いましたので」

「久作からは」

「なおさら一言も……」

「では、わしから告げよう。この戦場へ、はるばる、そなたを呼び迎えたは、そなたに、敵方へ使いに立ってもらいたいためじゃ。今――、不破郡松尾山の長亭軒の城に立て籠っておる浅井の臣、樋口三郎兵衛と、お許ら兄妹とは、幼少から親しい間がらと聞いたゆえに」

と、藤吉郎は、於ゆうが戦争の駈引などにはうとい女性であるだけに、分りよく噛みくだいて話した。

この地方に、敵方の城は、要所要所に幾つもあるが、要するに、牙城は長亭軒の一城と見てよい。

その親歯さえ抜けば、後の歯はひとりでにぐらついて来る。

ところが、あれは陥ちない。この兵力の五倍をもって、二十日以上、多大な犠牲を払っても、陥ちるかどうか。

なぜならば、その干城の大事を知って、浅井長政も、逸はやく、鎌刃城にいた樋口三郎兵衛を、長亭軒の城のほうへ移して守らせているからである。

三郎兵衛は、稀に見る智謀の将だ。武勇にかけても鳴っている。その人物は、以前から誼みの深い半兵衛重治が珍重している通りである。

だから、ここにあるただ一つの策は、友の半兵衛からよく利害を説いて、衂らずして彼を降伏させるしかない。