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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme

Aozora Bunko

信長の顔いろ、片言、気色など、鏡にうつして見るように、遠くにいてもわかっていた。

彼は、越前から日に数度の早馬を立てた。かりそめにも、わたくしな専断をせず、いちいち信長のさしずを仰いだ。

その文書や書簡などを、信長は、虎御前山の陣所で、毎日、うららかに見ては、裁決を与えていた。

「戦も、こんな戦ばかりだと、のん気なものだな」

「ばかをいえ。その心があぶない。今夜にも、どんな御命令が出るかわからん。――敵の浅井一族といっても、あの堅めをみると、存外、手強そうだぞ」

「守りきる覚悟かしら」

「もとよりだろう。北近江六郡、あわせて三十九万石の本城支城が、そう将棋仆しに陥ちるはずはない」

陣外ものどかである。哨兵たちが雑談していた。雲もない一碧の空に、かさなり合っている山々の秋色、その裾に見える湖の明るさ、ふとすると、禽の音に、欠伸を誘われそうだった。

「あ。……木下様が来る」

横山城から、すぐ山むこうまで陣地をすすめている藤吉郎であった。四、五人の郎党をつれて、大股に彼方の沢を下りてくる。何か、従者と笑いあっている。秋の陽に、歯が白い。

たちまち近づいて来ると、