Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme
根本中堂をはじめ山王七社も東塔西塔の伽藍も三千の坊舎も、法衣に武装した化け物どものすみか以外の何ものでもない。陰謀、策動の巣以外に、現在の世のなかへの何の役割をしているか。国家の鎮護となっているか。民衆の心の光となっているか。
「よしッ!」
唇に喰い入ったまま彼の歯は赤いものに染まっていた。
「――この信長を、仏法破壊の魔王と称ばばよべ、妖婦の虚飾にひとしい一山の輪奐の美も、お道化者にひとしい甲冑の坊主どもも、一戦の火に葬り去って、その焼け址に、真の青人草を生ぜしめ、真の弥陀を招来して見せてくりょう!」
即日。
彼は、全山の包囲を命じた。
もちろん彼の立つ所に、彼の擁する全勢力の兵馬は、湖を渡り山をこえ野路をいそぎ、続々として数日のうちに集まった。
一度攻め取りながら、また敵が捨て去った宇佐山の焼け址を、信長は、本陣とした。
「まだそこらには、討死した信治や森可成や道家清十郎などの血も乾いておるまい。――瞑せよ、忠烈なる亡魂ども、そちたちの鮮血を、あだにはせぬぞ。末法魔界の仏灯に代って、昭々と、世を照らす燈明に、そち達の血は甦えって燃ゆるであろう」
宇佐山の土を踏んだ時、信長は土に向って合掌した。