Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

その鈴木重行も、いまは本願寺一類の人々とともに、十一年の寓営をあとに、何処かへとおく落ちのびてしまった。――従って、複雑な時局や、世情にうとい蘭丸の母自身は、自分の行為が、今日までどんな妨げを主家にしていたかなども、今もって気がつかず、ただ茫然としているのであろうが、

「もし、知れたら?」

と、このところ蘭丸の心痛というものは、一通りではなかったのである。

疾くから、母に諫めたこともあるが、母は、絶対にそんなことはないという。早くから、良人とわかれた母にとって、たった一つの信仰であったし、子として、無下な意見立ても云いかねるまま、ただ、

「……困ったもの」

と、蘭丸は、今日まで、そのことについては、細心な警戒を、母の周囲に払いとおして来たのである。

佐久間父子の処分が片づいた後も、蘭丸はまだ安心しきれなかった。

蘭丸ばかりでなく、信長の衆臣はみな、過去の行為や、身を顧みて、

「他人事ではない」

と、無言のうちに、動揺していた。

大坂に停まることわずか五日、その月十七日には、信長はもう去って京都へ移っていたが、二条城に入るや否、彼はまたまた、宿老の林佐渡守通勝や、安藤伊賀守父子へ対して、