Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme
「陥せ」
経家が、軽く、突き放すようにいうと、茂助はあわてて、
「お互い、武門の弓矢は、そう故なく用いるべきではありますまい」
「そう秀吉がいうたか」
茂助は、顔あからめて、ちょっと次のことばを見失ったが、飽くまで、その誠実をこめて、
「はい。主君のことばでもありました。また、それがしの信じるところでもあります。そもそも、憎むべきものは、先に、ここの城主山名豊国を、家来の分際として追放した山名の臣、中村春次と森下道与の二名です。この二人の首を打って、城中数千の生命をお救いあるようにと、主人筑前からのおすすめにござります」
「要らざることをいう。中村、森下の両名は、寄手にとっては憎むべき者か知らぬが、わが毛利軍にとっては、またなき忠臣、その首を渡すなどということはできぬ。――できぬ相談というものじゃ」
経家は言外に、開城の意のあることを仄めかしていた。
この事ある前から、吉川経家としては、夙に或る決心を抱いていたのである。到底、持ち支えようはない鳥取城の守将として彼の信念した肚のものは、
おのれを殺して、衆を救おう!
それであった。
ところへ、秀吉の使いとして来た堀尾茂助のことばによれば、