Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme
成人の後には、長浜のお城へ拾われ、だいぶお目かけられていたそうで、当人は、再生の御恩人じゃと申しております」
「あ。思い出した」
と、秀吉は小膝を打って――
「では、於福ではありませんか。もと清洲の茶わん屋捨次郎の息子。後に、流浪していたのを、しばらく長浜へ拾って飼いおいたことがあるが」
「その福太郎です。お察しのとおり……」
「於福が、宗易どのの御門弟になっているとは、これは知らなかった。どういう御縁でしたか」
「堺の南之荘の辻に、塗師宗祐というものがおります。宗祐ではおわかりになるまいが、本名を杉本新左衛門といい、彼の塗る鞘をそろり鞘などと申すところから、曾呂利新左衛門というほうがよく世間に聞えておるようです」
「ああ、曾呂利ですか」
丹羽長秀がそばから頷いた。医師の道三も知っている顔つきをあらわして微笑む。
宗易は、ことばをついで、
「てまえが、於福を弟子にいたしたのはその曾呂利の家が機縁でした。棗などを塗らせるため、折々、訪ううちに、いつも見馴れない男が、漆粕を漉したり、木地の下拭きをしたりしています。仕事の手すじはなかなかよい。気もねれているし、人なつこい男。