Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

何とぞ、不肖の子勝頼にも、善策をお授け下さい。どうか、お教えを惜しみたまわず……信玄の子ぞと思し召し……ここが悪い、かく致せ、ああせいと、忌憚なくお聞かせを仰ぎとうぞんじまする」

「…………」

「では、勝頼から申してみます。父の歿後、いよいよ国防を厳にし、軍備を増強するため、河川関門の徴税、そのほかの諸税など、急に増して取り上げたのが人心を離れさせたのでしょうか」

「否」

快川は頭を振った。勝頼は急きこんで、

「では、賞罰の分明に、勝頼の落度がありましたろうか」

「なんの……」

雪眉の面がしずかにまた、横へ振られただけである。

勝頼はついに、泣かんばかりな声をして俯っ伏した。豪気強情、稀に見る自尊心の持主も、快川のまえには身もだえして哭いた。

「哭かれな。四郎どの。御身は決して不肖ではない。不孝な御子でもない。……ただお気づきあらぬ落度が一つあられた」

やがて、快川は喩した。やさしく宥めた。

「――御身と信長とを、並び立たせた今の時代が無情じゃな。所詮、あなたは信長の敵ではない。甲山は文化に遠く、信長は地の利を得たりというが、否、重因はそれではない。信長は、一戦一戦戦うにも、一令一令政治するにも、心の裡、かならず朝廷を忘れず、朝廷の奉公人をもって、武門自身の本分としておる。