Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

(明智家にとって、なくてならぬお人)

と、その重要な老職の位置と人がらとを、みな矛盾なく尊敬していた。

信長の本陣法養寺だけでは、宿舎の割当てがつかないため、一部の将は、諏訪の町家に分宿していた。

明智の一隊は、ここの旧い味噌問屋に屯し、兵も将も、数日来の戦労から解かれている今日であった。

主の息子らしいのが来て、留守居の斎藤利三へいう。

「御家老さま。お風呂をお召しなさいませぬか。お士衆、足軽衆まで、はや夕餉の兵糧もおすみになりましたが」

「いやまだ、殿のお帰りもないうちは」

「殿様には、だいぶ晩ういらせられますな」

「きょうはの、御本陣におかれては、戦勝の大宴じゃ。殿にも、あまり参れぬ御酒をたんと戴いて、めでたさのあまり、酔を過しておらるるものとみゆる」

「では、お夕餉など、先へおすましなされては」

「いやいや、お戻りを見ぬうちは、食事も摂りとうない。……したが、折角、引き留めたお客には気のどくじゃ。客人だけを、湯殿へ案内してくれぬか」

「昼のうちお見えなされた旅の画師でございますか」

「そうじゃ。あれに蹲まって、退屈そうに、独り牡丹畑の牡丹を見ておる。声をかけてやってくれ」