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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.758 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

「秀吉のすすめによって会いに行ったのか」

「もとより羽柴方のはからいなくては舟もやれませぬ」

「そして宗治には、御辺から仔細を聞くに及んで、腹を切ると云い出たのであるか」

「午の刻を期して、一舟を泛べ、敵味方の見る中で腹切らん。そのときをもって、和議を結ばん、毛利家を万代の安きにおすえ下されよ。また、城中五千のいじらしき者をお救い給われと、入念のごあいさつでありました」

「ううむ」

と、隆景もうめき、元春もうめいた。そして熱い眼と眼を見あわせていたが、その感動の波をふかい息として吐ききると、

「して、秀吉の意嚮は?」

と、隆景が再度たずねた。

「城将の首を見ねば断じて和せず――とされていた筑前どのも、野衲からそれを聞くといたく感じられた態で、さすがは大国の毛利、よい家臣を養いおられる。さてさて、清水長左衛門宗治は、毛利無二の忠臣なる哉――と、幾たびも長嘆して左右に語られておりました」

恵瓊はさらに云った。

「なお筑前どののいわるるには、それ程の忠臣を殉じさせ、彼の忠魂に報いぬは、敵たりとも、心なきわざ、かつは中国の名族毛利に、全土の半ばを割かしむるのも気のどくの至り、五ヵ国の移譲の約束であるが、われは三ヵ国を取り、残り二ヵ国は宗治の忠節に免じておもどし申さん。