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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Lesen Sie 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.330 Zeichen · 497 Bildschirme

Aozora Bunko

お茶は何度でもおかわりして、ああ一寸だけしあわせ。

オニイルは名もない水夫で、放浪ばかりしていて、子供の時は手におえぬ悪童で、大きくなって、ボナゼアリス行きの帆船に乗りこんで粗暴な冒険にみちた生活をしたのだそうだ。偉くなってしまえば、こんな身上話もああそうなのかと思う。私も芝居を書いてみようかな。きそう天外な芝居。それとも涙もなくなる奴。オニイルだって、いつも悲愴な時ばかりではなかったであろう。

時には鼻唄まじりにいいごきげんな時もあったに違いない。

よろよろと荷をかついで、小さいべっぴんさんは暑い街を歩く。どうでもいいのだ。もうやぶれかぶれなのだ。はっきりと路の上にうつした影はひきがえるのように這っている。

哀れなオッカサンが何故私を生んだのだろう。私生児と云う事はどうでもいい事だけれど、オッカサンには罪はない。何の咎める事があろう。世界のどこかのおきさきさまだって私生児を生む事もある。世の中と云うものはそんなものだ。女は子供をうむために生きている。むずかしい手つづきをふむことなんか考えてはいない。男のひとが好きだから身をまかせてしまうきりなのだ。