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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

第一貞操を守る事なんて、そんなこととても出来ません。わたくしは若いのですし、旦那はおかくれになったのですから、これからのことはわたくしの自由では御座いませんか、そんなお約束はうっかり出来ません。出来ることならばいたしますが、わたくしにはとても出来ないと思いますからいたしません。明日の心さえ自分でわからないほどですもの、長い一生をかけて、どうしてそんな、とんでもないお約束が出来るものですかって、いってやったんです」

それは甚く雪の降った日のことであったという。座には早川千吉郎、益田なにがし、その他錚々の顔触れが居並んでいた。その中へ引きいだされた彼女は、慾を捨ていたのでそれが何よりもの味方で心強かった。彼女はこじれた金などはもう取りたくなかった。それよりも早く自由な身になって桎梏から逃れたかった。

雷が鳴る――はらはらしたのは仲にたつ人々であった。世外侯の額の筋がピカピカとすると、そりゃこそお出なすったとばかりに、並居る人たちは恐れ入って平伏する。そして小声で、悪いようには計らわないから、御尤もと頷ずいてしまえとすすめる。

「あなた方は、あの方を怒らしてしまうと後の恐いことがあるからでしょう。