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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

そして近松翁が取りあつかった取材は、その多くを当時の市井の出来ごとから受入れている。そうして義太夫節は大阪に生れ、大阪に成長し、語る人も阪地の生れを本場とし、修業もその土地を本磨きとするのである。

わが竹本綾之助、その女もその約束をもって、しかも天才麒麟児として、その上に美貌をもって生れた。私は綾之助を幸福者だと思う。何故そういうかといえば、綾之助の現今は三人の娘の母親として、夫には長い年月の間も、最初にかわらぬ恋人として、家庭の中軸となっている。三人の娘は、さだ子、いと子、ふじ子とよんで、母の美しさと父の秀でたところをとって生れた。姉は高女をこの三月に卒業し、中のいと子は実科女学校に学ばせている。綾之助は芸にも自家の見を立てているように、子女の教育の上にも一家の見識を持っている。娘たちの長所短所を見分けて、学ぶところを選ませている。家庭では、女中のする仕事をわけてさせ、娘たちを一人前の婦人とすることに腐心している。それは彼女が、彼女のあの名高かった盛時の芸名を、美しい娘の三人をも持ちながら、どの子にも伝えようとしないのにも、操持の高いことが窺われる。