Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme
過日あの没落騒動があった時に、おなじ横浜に早くから目をつけて来たが、茂木氏のような運を掴み得ないで、国許に居るときよりは、一層せちがらい世を送っている者たちはこう言った。
「とうとう本妻の罰があたったのだ。悪運も末になって傾いて来たのだ。」
なるほど彼女はかなり深刻な悲惨な目を見たのである。彼女は王侯貴人にもまさる贅沢が身にしみてしまっていた。そして彼女のはなはだしい道楽――彼女が生甲斐あるものとして、生きいるうちは一日も止めることの出来ないように思っていた、芸人を集めて、かるた遊びをしたり、弄花の慰みにふけることは、どうしてもやめなければならないような病気にかかっていた。長い間の酒色、放埒のむくいからか、彼女の体は自由がきかなくなっていた。それでも彼女の奢りの癖は、吉原の老妓や、名古屋料理店の大升の娘たちなどを、入びたりにさせ、機嫌をとらせていた。看護婦とでは、十人から十五人の人たちが、彼女の手足のかわりをして慰めていた。風呂に入る時などは幕を張り、屏風をめぐらし、そして静々と、ふくよかな羽根布団にくるまれて、室内を軽く辷る車で、それらの人々にはこばせるのであった。