Japanische Klassiker mit Furigana
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Lesen Sie 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.172 Zeichen · 277 Bildschirme
」この一言によって私は考えさせられた。人というものはどうかすると自分の幸福を忘れている事がある。幸福だという事を忘れれば幸福にはぐれてしまう、という事を教えられた。私は何といってあの方に感謝していいかわからない。人こそ知らね私には深い思いがあるからである。
美しき裸形の身にも心にも幾夜かさねしいつはりの衣
「ねえ、私だって、ああなのよ、こうなのよ、ねえ、よう。」甘えるように私の手をとってゆすぶったりした。私は、「そんなら御勝手になさいまし、ただ、くしゃくしゃ語ったって、私がどうにもして上げられるもんじゃなし。」とつんと突き放したものいいをすると、その時、ほっとためいきをつきながら「もういわないから、かんにんよ。」あの時の少女のような身のこなしが、今も目に浮かんで来てしようがない。
――たあ様の歌は本当の実感から生れたものだった。
私の友よ、友の霊よ、この歌の一つ一つが、貴女の息から生れたものなのだ、それぞれに生命があるのだ――
人生の裏も底も、涙も知りつくしたはずの歌人、吉井勇さんが『白孔雀』巻末に書いた感想をひいてみると、
――今その手録された詠草を見ると、「薫染」