Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いちかわくめはち

新編 近代美人伝 (下)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.172 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

――いや、武子さんは、御自分のしていることがお好きなのでした。御満足だったのです。一番好きなことをしていたのです。

こういった中年男は、良致さんが大好きで、男は何をしても、細君はいとまめやかに、愛らしくという立場だから、失礼なことをいうのも仕方がない。どんな売女でももっている、女っぽさや、女の純なものがないの、けちんぼだの、勘定が細かいのといった。わたしはそれに答えてはこういう。

武子さんは、「女」を見せることを、きらったのだ、誰にも見られたくなかったのだ。わざとする媚態があるというが、それは、多くのものに、よろこばせたい優しみを、とる方がそうとりちがえたのではないか。算当が細かいというのは、本願寺はある折、疑獄事件があって、光瑞法主はそのために、責をひいて隠退され、武子さんは、婦人会の存続について大変心配された。そんなことから、日常のことにも気をつけるようになられたのだろう。『無憂華』の中の、「父に別れるまで」の一節に、

――今思うとこんなこともあった。そのころの道具掛の者が知らなかったのかどうか、割れなくていいというような意味から、金の水指を稽古用に出してくれたのが、数年のあとで名高い和蘭陀毛織の抱桶であったことや、また幾千金にかえられた堆朱のくり盆に、接待煎餅を盛って給仕が運んでおったのもその頃で