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Japanische Klassiker mit Furigana

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いちかわくめはち

新編 近代美人伝 (下)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.172 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

この女の人を、後におっぽりだしたので、『万朝報』でたたかれて、美妙斎は失脚の第一歩を踏んだのだったが、留女を落籍した日は暴風の日であって、一直から料理をとって祝った。茶碗もりや、鯛の頭附きの焼もので、赤の飯で囃したてたのだ。その後、この女のところへであろうが、別荘、別荘、と別荘行きを毎夜記しつけてある。もとより、錦嬢とあってることも、その他の女とのこともある。

これは、稲舟にも入用なことだ。稲舟の田沢錦子は、今日までの記録では、不良少女のようにいわれているけれど、そうした留女のような莫連女と同棲したからこそ美妙は、錦子のモダンな性格が一層慕わしかったのかも知れない。

錦子はまた出京した。そしてまた帰った。どうしても郷里に凝としていられない気持ち――無論美妙斎からの手紙もある。それよりも彼女が出たいのだ。

錦子がそうしているうちに、郷里で、彼女を恋いしたうものが出来た。それに、東京に来てから、墨田川へ身を投げようとしたような、発作を起したこともあった。

錦子に思いを寄せた郷里の男のことは、いなぶねの死後に出た秘書――美しい水茎のあとで、改良半紙に書かれた「鏡花録」