Japanische Klassiker mit Furigana
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とりをとるやなぎ
新編 風の又三郎
Lesen Sie 新編 風の又三郎 (とりをとるやなぎ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.750 Zeichen · 49 Bildschirme
石はすぐ沈んで水の底へ行き、ことにまっ白に少し青白く見えました。私はそれが又何とも云えず悲しいように思ったのです。
その時でした。俄かにそらがやかましくなり、見上げましたら一むれの百舌が私たちの頭の上を過ぎていました。百舌はたしかに私たちを恐れたらしく、一段高く飛びあがって、それから楊を二本越えて、向うの三本目の楊を通るとき、又何かに引っぱられたように、いきなりその中に入ってしまいました。
けれどももう、私も慶次郎も、その木の中でもずが死ぬとは思いませんでした。慶次郎は本気に石を投げたのでしたが、百舌は一ぺんにとびあがりました。向うの低い楊の木からも、やかましく鳴いてさっきの鳥がとび立ちました。私はほんとうにさびしくなってもう帰ろうと思いました。
「どこかに、けれど、ほんとうの木はあるよ。」
慶次郎は云いました。私もどこかにあるとは思いましたが、この川には決してないと思ったのです。
「外へ行って見よう。野原のうち、どこか外の処だよ。外へ行って見よう。」私は云いました。慶次郎もだまってあるき出し、私たちは河原から岸の草はらの方へ出ました。
それから毒ヶ森の麓の黒い松林の方へ向いて、きつねのしっぽのような茶いろの草の穂をふんで歩いて行きました。