Japanische Klassiker mit Furigana
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かえるのゴムぐつ
新編風の又三郎
Lesen Sie 新編風の又三郎 (かえるのゴムぐつ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.031 Zeichen · 84 Bildschirme
蛙のゴム靴
松の木や楢の木の林の下を、深い堰が流れて居りました。岸には茨やつゆ草やたでが一杯にしげり、そのつゆくさの十本ばかり集った下のあたりに、カン蛙のうちがありました。
それから、林の中の楢の木の下にブン蛙のうちがありました。
林の向うのすすきのかげには、ベン蛙のうちがありました。
三疋は年も同じなら大きさも大てい同じ、どれも負けず劣らず生意気で、いたずらものでした。
ある夏の暮れ方、カン蛙ブン蛙ベン蛙の三疋は、カン蛙の家の前のつめくさの広場に座って、雲見ということをやって居りました。一体蛙どもは、みんな、夏の雲の峯を見ることが大すきです。じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のような、玉あられのような、又蛋白石を刻んでこさえた葡萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、蛙どもには殊にそれが見事なのです。眺めても眺めても厭きないのです。そのわけは、雲のみねというものは、どこか蛙の頭の形に肖ていますし、それから春の蛙の卵に似ています。それで日本人ならば、ちょうど花見とか月見とか言う処を、蛙どもは雲見をやります。
「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形になるね。