Japanische Klassiker mit Furigana
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かけす
日本の名随筆2 鳥
室生 犀星
Lesen Sie 日本の名随筆2 鳥 (かけす) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.721 Zeichen · 6 Bildschirme
よく啼く日は音のある雨の日が多い、雨が、大降りになるほどよく啼く、かけちゃんと呼べばかけちゃんと答え、むろうさんと言えばむろうさんと啼く、かけ! かけ! と叫べばかけ! かけ! と怒ったように啼く、何んじゃそれはと言えば、なんじゃ・なんじゃと答える。口笛でぴりぴりと書斎から呼ぶとぴりぴりと答える。まるで私は終日机のところで懸巣と懸合いをしているようなものである。けれども不思議なことには人の顔を見せると、真似声をしない、お互に声だけをかけ合っているときはいいが、障子をあけて籠のそばに近づくともう啼かない、そういう癖になって了ったのか、それとも啼きにくいのか、私の顔を見ると黙りこくって大きな眼でぐっと見ているだけである。
鸚鵡とくらべるとずっと声に柔かみがあって美しい。私は決して教えないのであるが、懸巣の方でひとりでに覚えるのである。一たん、覚え込んだら忘れぬものらしい。家には外に鵯が一羽いるがその叫ぶような声はどちらが本物の鵯だかが分らない程懸巣がうまく真似声をする。