Japanische Klassiker mit Furigana
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かけす
日本の名随筆2 鳥
室生 犀星
Lesen Sie 日本の名随筆2 鳥 (かけす) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.721 Zeichen · 6 Bildschirme
機嫌のよしあしは籠のそばに寄って行くと、籠のはりがねを啄ついたり咥えたりして騒ぐ、そんな時は甘いような擽ったいような顔附をしている。鳥でもこれほどに狎れるものかと思う。指を出してやると咥えてじっとしている。けれども身体に触ることを厭がり無理にさわると啄つく。
鳥の表情にはいろいろあるが、音楽などを聞かせると、必ず首をまげて考え込むようなふうをする。これは人間でもそうであるが凡ゆる動物はみんな左うらしい、鳥の眼瞬きほど美しいものはないが、懸巣の眼瞬きは迅くてぴりぴりした神経的なものであって、何とも言えぬ美しさを持っている。欠伸をする時はぽかんと嘴を無感覚的に開け、伸びをする時は翼をひろげてするのである。悲しい時はどういう顔をするか私には分らないが、遠くから虫をつかまえて見せてやると、籠の中で羽ばたいて喜び勇んで見せる。
水をつかわせているうち前後四度放れたが、庭の中を去らぬので捕まえることが出来た。こういう珍しい懸巣は再び手にはいるまいと思い、きき羽根を三四本剪って置いた。はじめは小鳥を手に握ることが出来なかった私も、この頃では辷らぬように旨くつかむことが出来るようになった。