Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
じょきゅう
日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集
細井 和喜蔵
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集 (じょきゅう) von 細井 和喜蔵 (ほそいわきぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.732 Zeichen · 33 Bildschirme
」
「わたし、癪にさわるからこんな鼠なんか殺して了ってやろう……。」
彼女はこう言い乍ら、彼が紙屑籠の仮小舎から新たに作った箱の中へモルモットを移そうとしているところを、屑籠もろとも矢庭に其処へひっくり返して小さな動物を蹴ちらかした。するとモルモットはキュウキュウと悲鳴を挙げて二ひきがもつれ合い乍ら辺りを逃げまどうのであった。けれども彼女の昂奮がややさめてから怯えているものを再び拾いあげていたわりつつ、新調した衛生的な家の中へ入れて潰し麦を与えると、けものは大分なれた如くグルグル、グルグルッと喉を鳴らして食い振りよく餌さを食べ出した。
彼女は、何時しか夜ふかしを補うための昼眠におちいって了った。と、彼はお午すこし前に妻を起さぬようそっと餉台を出し、沸しざましをかけて独り冷や飯をかき込んだ。
モルモットはだんだん馴ついて来た。潰し麦や菜っ葉などの餌さを遣るとき、箱の内から小さな頸を長くのばしてはその下の方についた可愛いおちょま口を仰向けて、二ひきが早く呉れとせがむのであった。そして押入の襖をあけては麦を出し、前の障子を開いては菜っ葉を取ってやる事を何時の間にか覚えて了って、それ等の戸をあける音がするとさえ急いで箱を飛び出して来、人の着物の裾にまつわりついた。