Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じょきゅう

日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集

細井 和喜蔵

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集 (じょきゅう) von 細井 和喜蔵 (ほそいわきぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.732 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

「××ちゃんはモルモットを飼っているそうだね? そんなけだものを可愛がるよりか、僕にキスさせてくれた方がよっぽどいいや。」

客達は、こんなに言って彼女をひやかした。けれども彼女は淋しかったので暇さえあれは、モルモットを抱いて動物に話しかけた。

「モルちゃんや、父うちゃんはねえ、いまお弁当の車を曳っぱっているよ、ゴロゴロを曳いているの。モルやはその上に乗せて貰うか?」

彼女が脣を持って行くと、モルモットはその可愛い口から極めて小さな舌を出して人間の脣を舐めた。

「モルちゃんいい仔だね……キッチュ覚えたの? かちこいかちこい。」

二ひきのけものを交々抱いて頬ずりすると、モルモットはぴこぴこ鼻を動かして喜んだ。

「父うちゃんがねえ、母ちゃんとモルやを迎いに来るよ。それでは、父うちゃんが来るまでお行儀よくして茲の家で待つの。いいか? 判ったか?」彼女は、こういって宛ら本統の子供ででもあるかの如く色んな事を言い聞かせた。

モルモットは日毎に馴れて怜悧になった。餌を貰う時に、彼女が「モルやお頂戴」と言うと前足二本を宙にあげて小器用に立つようになった。時々自分の小舎である箱を鼠のように噛ったりするので、軽く頭を叩いて戒めてやると長いあいだ頭を上げないで怒っている。