Japanische Klassiker mit Furigana
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にちぼつのげんえい
日没の幻影
小川 未明
Lesen Sie 日没の幻影 (にちぼつのげんえい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.424 Zeichen · 14 Bildschirme
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第三の見慣れぬ旅人 もう全く日が暮れてしまった。ほんの仄白く沙原が見えるようになった。夜が地平線から、頭を出して此方を覗いている。赤い夕焼は次第に彼方に、追いやられてしまった。夜が、漸々此方に歩いて来る。(背中の包を下して、袋の中から、マンドリンを取り出す。)自分の弾くマンドリンで自からを慰めて来たが……(指で撫でて見て微かな音を立てる。)私が、今悲哀の一曲を奏でたら、誰か聞くだろうか。やはり、聞くものは自分ばかりである。(マンドリンを弾くことを止めて、小舎の壁板に立てかけて)ああ、暫らく眠るとしよう。(旅人体を窓下の沙上に横えて眠る。)……(間)……
(天地全く薄明となって、旅人の顔がほんのりと白く見えるばかり。この時、窓が、さながら秘密の口の開くように次第に開きかかる。見ている間に、漸々開いて、小舎の片隅に四角な暗い穴が出来た。この時、白い衣物を着た女が窓の際に現われる。胸より下は隠れて、胸より上が現われる。頭髪を長く後に垂れて、僅かに顔の白いのと衣物の白いのとが薄暗の裡にほんのりと見えるばかりだ。)
白い衣物を着た女 (白い花弁を撒き散す。雪のように白い花弁は眠っている旅人の上にかかる。