Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にちぼつのげんえい

日没の幻影

小川 未明

Lesen Sie 日没の幻影 (にちぼつのげんえい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.424 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

(白い衣物を着た女は、また窓から、白い花弁を眠れる旅人の上にふり撒く。)心地よく、冷かに、この旅人は眠るだろう。(白い衣物を着た女姿を隠す。暗い窓は、また音なく次第に閉って、もとのままとなる。)

……(暫らく死せる如き沈黙)……

(この時、数人の旅人の一群、各々手に裸蝋燭を点して来かかる。)

第四の見慣れぬ旅人 ここに倒れている者がある。

第五の見慣れぬ旅人 この小舎は気味の悪い小舎だ。

第六の見慣れぬ旅人 窓が閉っている。窓の下に倒れているのは、眠っているのだろう。

第四の見慣れぬ旅人 何んだか見覚えのあるような小舎だ。(蝋燭を翳して)けれど、誰も住んでいないと見える。

第七の見慣れぬ旅人 (蝋燭にて倒れたる旅人の顔を照して)この歌うたいは、何処かで見たように覚えている。

第六の見慣れぬ旅人 (手にて倒れたる旅人を揺り起す。)や、(驚いて)この歌うたいは冷いぞ。

第四の見慣れぬ旅人 死んでいるのか。

第七の見慣れぬ旅人 この歌うたいは、Xの町を幾年前かに通ったことがある歌うたいに似ている。(蝋燭にて死せる人の顔を照して)たしかにこの男だ。毎日、Xの町を歌をうたってマンドリンを弾いて歩いた。