Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
Lesen Sie 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.813 Zeichen · 302 Bildschirme
七歳になる可愛らしい女の児を始め、四人の子供はめずらしそうに、この髭の叔父さんを囲繞いた。
御届
私儀、病気につき、今日欠勤仕り度、此段御届に及び候也。
こう相川は書いて、それを車夫に持たせて会社へ届けることにした。
「原さんで御座ましたか。すっかり私は御見それ申して了いましたよ」
と国訛りのある語調で言って、そこへ挨拶に出たのは相川の母親である。
「どうも私の為に会社を御休み下すっては御気の毒ですなあ」
と原は相川の妻の方へ向いて言った。
「なんの、貴方、稀にいらしって下すったんですもの」と相川の妻は如才なく、「どんなにか宿でも喜んでおりますんですよ」
こういう話をしているうちに、相川は着物を着更えた。やがて二人の友達は一緒に飯田町の宿を出た。
昼飯は相川が奢った。その日は日比谷公園を散歩しながら久し振でゆっくり話そう、ということに定めて、街鉄の電車で市区改正中の町々を通り過ぎた。日比谷へ行くことは原にとって始めてであるばかりでなく、電車の窓から見える市街の光景は総て驚くべき事実を語るかのように思われた。道路も変った。家の構造も変った。店の飾り付も変った。