Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
Lesen Sie 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.813 Zeichen · 302 Bildschirme
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源が馬の後を迫って、板橋村の出はずれまで参りました頃はかれこれ昼でした。そこには農夫の群が黒山のように集(たか)って、母親(おふくろ)の腕に抱かれたお隅の死体を見ておりました。源は父親と顔を見合せたばかり、互に言葉を交(かわ)すことも出来ません。海の口村の巡査が人を押分けて源の前へ進んだ時は、群集の視線がこの若い農夫に注(あつま)りましたのです。源は蒼(あお)ざめた口唇へ指さしをして、物の言えないということを知らせました。
前(さき)の世に恨のあったものが馬の形に宿りまして、生れ変って讐(あだ)をこの世に復(かえ)したものであろう、というような臆測が群集の口から口へ伝わりました。巡査は父親から事の委細を聞取って、しきりに頷(うなず)く。源に何の咎(とが)がない、ということを確めました時は、両親も巡査の後姿を拝むばかりに見送って、互に蘇生(いきかえ)ったような大息(おおいき)をホッと吐(つ)きましたのです。
群集もちりぢりになって、親戚(みうち)の者ばかり残りました頃、父親は石の落ちたように胸を撫(な)で擦(さす)りながら、