Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.172 Zeichen · 36 Bildschirme
そうなると、頭をよく働かして、たいへん手早く巧者に裁断てしまって、早縫いの競争なのだが、母が見廻りにくると、実に丁寧な縫いかたをしている。で、一日に一枚はこの分ではどうかと思ってもらっておいて、次の妹と二人がかりで、二枚も三枚も拵らえあげてしまって、それからの残りの時間を、雑読、乱読、熟読の幾日かをものにしていた。
そこで、おかしいのは、母は、なんでそんなに厳しくしたかといえば、出来もしないことにふけって、なま半可な女になるのを、ばかに怖れたのではないかと思う。だから、あたしが、書いたり、読んだりするのは気に入らないが、ほかのことで、皆とひとしなみに、楽しみとして見聞きすることは許さないではないから、あたしがずっと小さいころ、書生が幻燈会をして近所のものに見せたりするのを、共に楽しんで見ていたように、友達たちで、三味線などひいて芝居ごっこなどしても、それは遊びとして大目に見ていた。そして、あたしどもが、幾分、新知識を得ようとするとき、玄関の大火鉢の廻りや、紫檀の大机のもとに集まって、高等学校から来る大先生に、西洋ものの小説や劇の話をきくのも、それも許した。