Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わせだだいがく

早稲田大学

尾崎 士郎

Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme

Aozora Bunko

「うんにゃ、ゆきなっせん、――わしはもう玄洋社も脱退しましたよ」。

「本気や?」。

岩木は煙草をひと口喫ってから急に真剣な表情になった。

「本気ですとも、――もう玄洋社とは何の関係もなかです、東京へ行たら平岡(浩太郎)をたずねて金の算段をして貰おうと思うとります」。

「解せんことをいうのう、――去年は福岡で井上を追っかけ廻しとった貴様が、どうしてそげん変ったんじゃろ?」。

「それとこれとは別ですたい」。

恒喜はだんだん沈鬱になってくる気もちをつくり笑いでゴマ化していた。進んで決意をうちあける必要はないにしても、自分の言葉を真にうけている対手の眼にふれると妙にちぐはぐな気もちになってきたからである。

出帆までにはまだ一時間ほどあった。岩木は無造作に積みかさねてある太いロープの上に腰をおろし、手に持った風呂敷包を解いて、新聞にくるんだ折詰のすしをとりだした。

「どうだ、やらんか?」。

といって膝の横へ置いてから、

「――どうも東京の形勢も容易ならんぞ」。

「まさか、大隈が此処まで腹を決めようとは思わなかった、二、三日経つと箕浦(勝人)が馬関へくるそうじゃ」。

「あいつも改進党の走狗になったか」