Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わせだだいがく

早稲田大学

尾崎 士郎

Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme

Aozora Bunko

。

「御免、御免、――用があって八幡へ行ったけん遅うなった、駅から俥で駈けつけたところじゃよ、汗びっしょりじゃ」。

沈鬱そうな来島の眼にふれると杉山はそっと視線を外らしながら、

「それに、ちゃんと女中に言いつけといたんじゃが、妓たちはどうしおったんじゃ、気の利かんやつ等じゃのう、――県令の宴会で逆上せあがっているわけでもなかじゃろに、どっちにしてもおくれたのはおれが悪か、機嫌を直して飲め!」。

杉山は星成のコップに酒をなみなみと注ぎ入れた。それから、大きく手を鳴らそうとするのを、

「来てくれたらもう文句は言わん、あんたのことじゃけん、何処かで大法螺でも吹いているうちにおれたちのことはケロリと忘れたのかと思うとった」。

「バカをいうな、――それよりも妓を聘ぼう」。

「いや、――」

と、黙っていた来島が窪んだ眼をパチパチと動かした。

「妓はいらん、――さっきも二、三人来おったがかえしたばかりじゃ」。

「かえした?」。

「――妓がいると気が散っていかん。今夜は宴会じゃないからのう」。

「どうも貴様には歯が立たん、――何か急いでいることでもあっとや?」。

「今夜、――吉見屋でみんなが待っとるけんのう」