Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
Lesen Sie 明治劇談 ランプの下にて (めいじげきだん ランプのもとにて) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.283 Zeichen · 329 Bildschirme
きっと左団次が出るのかと念を押すと、たしかに出ると答えた。
そんなら書いてみようということになって、その題材について相談をはじめた。わたしは一昨年会津へ行って、かの白虎隊の史蹟を多少しらべたことがあるので、それはどうだろうと言うと、川上は結構ですと直ぐに同意して、それを六幕ぐらいの通し狂言に脚色してくれと言った。そんな長いものにはなりそうもないと私は首をひねると、まあともかくもそのつもりで考えてくれと言って帰ったが、その翌日の夕方にかさねて来て、脚本の方はどういうことになったかと訊いた。きのうの今日でまだよく纏まらないが、やはり六幕にはなりそうもないと答えると、それでは彰義隊か何かをむすび付けて、なんとかして六幕ぐらいの物にしてくれないと時間の都合がわるいから、是非にたのむと言って帰った。
その当時、わたしは東京毎日新聞社につとめていたのであるが、川上は一日に二度ぐらいずつ電話をかけて来て、脚本の方はどうなったかと火の付くように催促する。あまりうるさいので、わたしもしまいには癇癪を起こして、もう脚本の執筆は断わると言い切ると、その晩の十時頃に彼は元園町の家へたずねて来て、また繰返して頼んで行った。