Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.755 Zeichen · 62 Bildschirme
ところが寮へ移ったその晩から、久五郎とハマは誰はばからぬ夫婦生活である。小花は腹にすえかねて、
「なんて悪党なのよ、あんた方は。昨日まで私をだまして何食わぬ顔はどういう意味? 私は他人だというわけなのね」
「そうじゃないよ。オレとハマがこうなったのはだいたいのところ昨日からで……」
久五郎はてれたのかモグモグと言葉をにごした。
「ウソですよ。私だって子供じゃないわ。昨日からの仲でないぐらいは、昨晩の様子で分りますよ」
「それがその以心伝心なんだな。オレが思い、アレが思い、たがいにそれがこゝに移り住んでピッタリ分ったから年来の仲のように打ちとけたのだが」
と久五郎は赤くなって口ごもった。ハマは黙々とニヤついて、悠々たるもの。やがて久五郎はわびしく苦笑して、
「しかし、お前もオレに隠して乞食男爵の倅とできていたじゃないか」
小花はグッと胸にこたえたらしいが、
「兄さんは知っていたの?」
「イヤ。先日、お前と周信が奥の一室で言い争っているのを偶然きいてしまったのだ」
小花はまッかになった。
「こんなふうになるらしい予感もあったし、羞しくッて隠していたのです。あの人にだまされたのは私ばかりじゃないわ。