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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.522 Zeichen · 46 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで用意の酒肴をとりだして一同にふるまう。ここに意外にも最も当が外れたのは志道軒ムラクモであろう。若いころのふとした出来心、イタズラ心の所産で、常友が自分の子のような気は毛頭しないばかりでなく、生れた時から倉三の倅で、倉三のウチの畳の上で生れたガキではないか。オレの子と知っているのは内輪の四人五人だけで、親類縁者でもオレのオトシダネとは知らないのが普通だ。これがオレの嫡男とは迷惑な話。実にどうも思いもよらぬ。月にムラクモ。どうもオレの名が悪いや。しかし、彼奴が水野家の戸籍の人間になる前に万が一のことがあれば、久吉がオレの嫡男、代って当家をつぐ嫡流はこれだと言ったな。一思いに彼奴をバラしてしまえば、当家の財産は久吉のもの、つまりオレの物だ。老いぼれ狸は白ッぱくれて当家の財産はこの一万円だけだなどと云っているが、オレは昔この目で見て知っている。もっと大財産がある筈だし、爪で火をともすようなケチンボーがその財産を一文たりとも減らしている筈はない。老いぼれが死んでみれば分ることだが、とにかく、常友の奴が水野の戸籍の人間になる前に万が一にしてしまえばいいわけだ。