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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.663 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

「馬鹿、考えてもみろ、仔細も云わずに暇を貰いに行けると思うか。また、先方でも承知すると思うか。きのうや今日嫁に行ったのでは無し、もう足掛け四年にもなり、お春という子までもある。舅小姑の面倒があるでは無し、主人の小幡は正直で物柔らかな人物。小身ながらも無事に上の御用も勤めている。なにが不足で暇を取りたいのか」

叱っても諭しても手応えがないので、松村も考えた。よもやとは思うものの世間にためしが無いでもない。小幡の屋敷には若い侍がいる。近所となりの屋敷にも次三男の道楽者がいくらも遊んでいる。妹も若い身空であるから、もしや何かの心得違いでも仕出来して、自分から身をひかなければならないような破滅に陥ったのではあるまいか。こう思うと、兄の詮議はいよいよ厳重になった。どうしてもお前が仔細を明かさなければ、おれの方にも考えがある。これから小幡の屋敷へお前を連れて行って、主人の眼の前で何もかも云わしてみせる。さあ一緒に来いと、襟髪を取らぬばかりにして妹を引立てようとした。

兄の権幕があまり激しいので、お道もさすがに途方に暮れたらしく、そんなら申しますと泣いてあやまった。