Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
が確かに狐の仕業であるということを裏書きするために、かれは更に高巌寺に忍んで行って、五人の墓をたびたびあらした。しかし五人の遺族のうちで、佐兵衛の兄だけは狐の仕業であるか無いかを疑っているという噂があるので、かれは飽くまで狐であることを信用させるために、暗い田圃のなかに待ち受けていて、善吉の妹をも傷つけた。相手の顔を掻きむしったのも、狐の仕業と思わせる一つの手だてであった。乱心の平太郎がこの事件になんの関係もないことは明白であった。
「わたくしが 生きて居りませんと、片輪の母を養うものがございません。もう一つには仇のうちで五人は首尾よく仕留めましたが、二人は助かりました。その二人を仕留めませんでは、姉の位牌に申し訳がないと存じまして、今まで卑怯にかくれて居りました。それがためにいろいろ御手数をかけまして重々恐れ入りました」
お竹は悪びれずに申し立てた。
この捌きには、土地の役人共も頭を悩まして、例の「御伺」を江戸へ差し立てると、ひと月余りの後に「御差図書」が廻って来た。江戸の奉行所の断案によると、かの七人の者どもは重罪である。あと方もなき風説を云い触らして、それがためにおこよという女を殺したのは憎むべき所業である。