Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
ここにいるお山はほんとうの妹じゃありません。もう一、二年経つと彼と一緒にする筈になっているんです。そういう者がありながら、そんな不埒なことをするような良次郎じゃございません。第一あんな親孝行の良次郎が親を打っちゃって置いて、どこへか姿をかくす筈がありません。おまえさんの方で隠しているんです。さあ、どこにいるか教えてください」
気違いのような権幕で責めたてられて、半七もいよいよ持て余した。
「まあ、待ってください。成程そんなことがあるかも知れませんが、私はまったく知らないんです。店の方から云い付けられて、ただ正直に出て来ただけのことなんです。じゃあ、良次郎さんはまったくこちらには居ないんですか」
「いませんとも……」と、女は声をうるませながら云った。「自分の方でどこへか隠して置きながら、白ばっくれて探しによこすなんて、あんまり人を馬鹿にしている。いいえ、こっちには確かな証拠があります。見せてあげるからお待ちなさい」
女は奥の仏壇の抽斗から一通の手紙を持ち出して来て、半七の眼さきへ突きつけた。すぐに受け取ってあけてみると、自分はよんどころない訳があって、三年のあいだは姿を隠している。