Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
世間からはうしろ指をさされ、親たちには苦労をかけ、こんな間違ったことはない。もう此の上は誰がなんと云っても、決してそんな相談には乗らないつもりだ。お通という女中もそれほど帰りたがるなら、すなおに帰してやったらいいじゃありませんか」
「帰してよければ苦労はない」と、年上の男は急に声を低くした。「あんな奴でも口がある。うっかり帰してやったら世間へ出て何をしゃべるか判らねえ。どうしてもここは色男にお頼み申して、足止めのおまじないをして貰うよりほかにはねえ。え、良さん。おめえ、どうしても忌か。毒くわば皿で、おめえも一度こういうことを引き受けた以上は、一寸斬られるのも二寸斬られるのも血の出るのは同じことだ。え、おい、器用にうんと云ってくれ。俺から又おかみさんの方へもいいように話してやる。おかみさんだって野暮じゃねえ。重た増しが出るのは判っているから、素直におとなしく引き受けてくれ」
「いや、もうなんと云われても私はあやまる。誰かほかの人に頼んで……」
「ほかの人に頼めるくらいなら、口をすぼめやあしねえ。今こそ堅気の寮番でくすぶっているが、これでも左の腕にゃあ忌な刺青のある六蔵だ。