Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
殊に容貌好しに生まれているので、諸方から縁談を申し込んで来る。それが由兵衛には面白くなかった。かれは自分の甥を店の養子に直して、自分が後見人格でこの大身代を掻きまわそうという悪法を巧んでいたが、その甥はまだ十五の前髪で、おきわと妻合わせるわけには行かない。もう一つには、おきわはなかなか利巧な娘で、自分たちの不義を薄々覚っているらしいので、由兵衛はなにかにつけて彼女を邪魔者と見て、結局お糸をそそのかして彼女を放逐してしまおうと企てたが、なんの落度もない家付きの娘をむやみに追い出すわけには行かないので、かれは更に大胆な計画を立てた。
色に溺れた四十女のお糸はもう我が子の愛を忘れてしまって、由兵衛の計画に同意することになった。由兵衛は先ず寮番の六蔵を抱き込んで、去年の夏おきわをだまして向島の寮へ誘い出して、大きい古土蔵の奥に閉じ籠めてしまったのである。しかし家付きの娘が突然に消えてなくなったと云っては、親類や世間の手前が済まないので、おきわは店の若い者と駈け落ちをしたということを吹聴させた。その相手に選み出されたのが彼の良次郎であった。彼はふだんからお糸や由兵衛に眼をかけられているばかりか、年も若し、男振りも好し、おきわの相手と云い触らすには恰好の資格を具えていたので、彼はお糸からいろいろ因果をふくめられて、