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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

かれは表通りまで響くような声をあげて人を呼んだ。

近所の人達もすぐに駈け付けた。町内の医者もすぐに来たが、お作は何者にか喉笛を啖い破られているので、もう手当てを加える術もなかった。お伊勢は夢のようで、なにがどうしたのかちっとも判らなかった。お作の行水をうかがっていたらしい女は、このどさくさのあいだに何処へか消え失せてしまった。しかし前後の事情から考えると、お作を殺した疑いは先ず第一にその女のうえに置かれなければならなかった。白地の浴衣を着た女、酒屋の下女を啖い殺した女、小間物屋の女房を啖い殺した女、それが又もやここにあらわれて、赤裸の若い女を啖い殺したのであろうとは、誰の胸にもすぐに浮がび出る想像であった。鬼娘が又来たという噂はたちまち拡がって、近所の人達をいよいよおびやかした。庄太の女房もゆうべはおちおち眠らなかった。

「その時におめえは家にいたのか」と、半七は訊いた。

「ところが、親分。その時わっしは表の足袋屋の店へ行って、縁台で将棋をさしていたんですよ。この騒ぎにおどろいて帰って来た時には、長屋の者が唯わあわあ云っているばかりで、ほかには誰もいませんでした。