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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

。こういう事件には、なまじ其の顔を識られている手先よりも、秘密に働いている下っ引の方がかえって都合がいいかも知れないと思ったからである。

相手が京都の公家の娘で、問題が勤王とか討幕とかいう重大事件であるから、下っ引の源次はすこし躊躇した。これは自分の手にも負えそうもないから、誰か他人に引き受けさせてくれと一応は断わったが、半七から説得されてとうとう受け合って帰った。きょうの雨は日の暮れるまで降りつづけて、宵から薄ら寒くなったが、多吉も源次も帰って来なかった。

「何をしていやあがるのか。いや、無理もねえ。あいつらにはちっと荷が重いからな」

こう思って、半七は気長に待っていると、その夜の四ツ(午後十時)過ぎに多吉が帰って来た。

「よく降りますね」

「やあ、御苦労。そこで早速だが、ちっとは種が挙がったか」と、半七は待ち兼ねたように訊いた。

「まだ十分というわけには行きませんが、少しは種を洗い出して来ました」と、多吉は得意らしく云った。

「まあ、聴いておくんなせえ。その行者というのはまったく十七八ぐらいに見えるそうです。すてきに容貌のいい上品な女で、ことばも京なまりで、まあ誰がみてもお公家さまの娘という位取りはあるそうですよ。