Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
隠したり、姿を変えたりして、そっと裏口から出入りをしているので、誰だかよく判らないということです。行者の奴め、なかなかうまく考えたもんですよ」
「むむ」と、半七は又かんがえた。「そのほかに何か浪人らしい者の出這入りする様子はねえか」
「それは聞きませんでした」
「行者の家には、当人のほかにどんな奴らがいる」と、半七は訊いた。「なにか、弟子のような者でもいるのか」
「五十ばかりの男と、十五六になる小娘と、ほかに台所働きのような女が二人いるそうですが、台所働きはこのごろ雇った山出しの奉公人で、祈祷の方のことは一切その男と小娘とが引き受けてやっているんだそうです」
多吉の報告はそれだけであった。
二
あくる朝になって源次が来た。
「親分。多吉さんの方で面白いことが手に入りましたかえ」
「面白いというほどのことも判らねえが、まあ少しばかり眼鼻をつけて来た。そこで、おめえの方はどうだ」と、半七はすぐに訊いた。
「わたくしの方でも取り立ててこうというほどの種は挙がりませんが、唯ひとつ、妙なことを聞き出しましたよ。葺屋町に炭団伊勢屋という大きい紙屋があります。何代か前の先祖は炭屋をしていたとかいうので、世間では今でも炭団伊勢屋といっているんですが、地所家作は持っていて、身上はなかなかいいという評判です。